PerchAI
仕組み

エージェントハーネス

PerchはデスクトップとCLIで本格的なエージェントハーネスを動かします。シェル、検索、ファイル編集、バックグラウンドジョブ、隔離されたサンドボックス、プランモード、リスクに応じた段階的な権限です。ここではツール一式と、それを管理する設定をすべて紹介します。

ドキュメント作業や監査の土台にあるのは、汎用のエージェントハーネスとしてのPerchです。コマンドを実行し、ファイルを検索・編集し、ヘルパーエージェントを起動し、サンドボックスでコードを実行します。台帳を照合する仕組みがモジュールのリファクタリングもこなすのは、それがまったく同じ仕組みだからです。

このページは、Perchがあなたのマシン上で実際に何ができるのか、そしてそのうちどこまでを事前の確認なしに行うかを決める設定についてのリファレンスです。

デスクトップとCLIのみ

ここで説明する内容は、すべてローカルアクセスを必要とします。Perch AI Webは軽量な利用環境で、ファイルシステム、シェル、サンドボックスはありません。利用環境ごとの違いについては、ワークスペースを参照してください。
ツール機能
bashワークスペースでシェルコマンドを実行します。
grepフォルダ全体でファイルの内容を検索します。
globパターンでファイルを探します。

検索は意味からの推測ではなく、本物のgrepとglobとして実行されます。そのため、すべての呼び出し箇所を探せば、本当にすべての呼び出し箇所が見つかります。

ファイルの読み書き

ツール機能
readLocalFileファイルをコンテキストに読み込みます。
writeLocalFileファイルを書き込みます。
editLocalFileファイルの一部をその場で編集します。
moveLocalFile、copyLocalFile移動またはコピーします。
createDirectory、deleteLocalFileディレクトリを作成し、ファイルを削除します。
statPathパスを読み込まずに調べます。

すべての呼び出しはワークスペースで承認されたルートと照らして検証されるため、Perchはあなたが開いたフォルダの外には手を出せません。

バックグラウンドジョブ

時間のかかる作業で会話を止める必要はありません。Perchはコマンドをバックグラウンドで開始し、そのまま作業を続けられます。

ツール機能
run_in_backgroundコマンドを切り離されたジョブとして開始します。
check_background_task状況を確認します。
list_background_tasks実行中のものを一覧表示します。
wait_for_background_task完了するまで待機します。
kill_background_task停止します。

これにより、テストスイート、ビルド、時間のかかるインストールを、Perchがその中に閉じこもるのではなく、監督しながら進められるようになります。

サンドボックス

数値について推論するのではなく、実際の計算が必要な作業では、Perchはコードを書き、run_sandbox_codeで隔離されたサンドボックス内で実行します。合計値を推測ではなく計算で求められるのは、この仕組みによるものです。

サンドボックスは、意図的に堅牢化されています:

  • ネットワーク無効。サンドボックスには外部への通信手段がありません。
  • macOS seatbelt。実行はsandbox-execプロファイルのもとで行われ、マシンの他の部分から隔離されます。
  • 来歴の記録。サンドボックスでの実行はログに残るため、計算された数値を、それを生み出したコードまでさかのぼって確認できます。

計画とタスク管理

Perchには、「ステップごとに考えて」という指示ではなく、正式な機能としての計画があります:

  • プランモードでは、Perchがワークスペースを調べて計画を作成し、あなたが承認するまで、変更を伴うツールはブロックされます。プランカードが表示され、あなたが読んでいる間は何も書き込まれません。
  • タスク一覧により、Perchは長い実行の間、目に見えるタスクリストを保てるので、進捗を推測するのではなく、見て確認できます。
  • 質問。あなたが決めるべき事柄でPerchが本当に先に進めないときは、勝手に選ばずにあなたに尋ねます。

チャットモード

入力欄には三つのモードがあり、ターンで許される操作が変わります:

モード動作
Ask会話です。フォルダ、アップロードしたファイル、次にすべきことについて質問できます。
PlanPerchが調べて計画を作成し、承認を待ってから実行します。
AgentsPerchがタスクを計画し、実行します。

権限モード

チャットモードとは別に、権限の設定によって、承認なしで実行される範囲が決まります。これは単一のオン・オフのスイッチではなく、リスクに応じて段階的に分かれています:

モード確認なしで実行されるもの
Defaultリスクのあるものは何も実行されません。書き込み、コマンド、送信、削除、その他の取り消せない操作は、すべて承認が必要です。
Auto Review取り消し可能な低・中リスクの作業は、自動で実行されます。それを超える影響の大きい操作は、それぞれ別のレビュアーが確認し、判断に迷う場合にのみあなたに尋ねます。
Take the Wheel完全な自律です。Perchは確認なしで、書き込み、削除、送信、取り消せない現実世界での操作を行えます。
Plan読み取り専用です。計画が承認されるまで、変更を伴うツールはブロックされたままです。

Auto Reviewは、手放しで動作しながらも、やみくもには動きません。取り消し可能な編集やプロジェクト固有のコマンドはそのまま進み、影響の大きい操作は実行前にレビューされ、最もリスクの高い操作(force push、一括削除)は必ず止まってあなたの判断を待ちます。線引きの基準は簡単か難しいかではなく、取り消せるか取り消せないかです。そのため、元に戻せるファイルの編集は、メールの送信とは異なる扱いになります。レビュアーの判断方法については、権限モードを参照してください。

エフォート

エフォート設定は、ターンでモデルがどれだけ力を入れて取り組むかを決めます。五つの区画からなる一本のバーで、四つのエフォートレベルのあとに、Flock用の独立した目盛りがあります。

設定意味
Off思考なし。最も速く、使用量への負担も最も軽くなります。
Low浅い推論。速さが重要な、範囲の限られた短いタスク向けです。
Mediumバランス型。ツール呼び出しの回数を減らし、まとめて行います。
Highデフォルト。複雑な推論とエージェント的な作業向けです。
Flockエフォートレベルではありません。ワーカーのチームを計画し、並列に実行します。大きく分割できる作業に最適です。

興味深いのはその裏側です。推論の表現方法は、プロバイダーによってまったく異なります。推論のパラメーターを完全に無視するモデルもあれば、単一のオン・オフのスイッチだけを受け付けるモデルもあり、独自の名前付きの段階を公開しているモデルもあります。モデルレジストリの各モデルは自分がどれに当たるかを宣言しており、あなたが選んだエフォートは、そのターンで実際に決まったモデルに合わせて変換されます。

つまり、Roostがどのモデルにルーティングしても、あなたが手動でどのモデルを固定しても、一つの設定が一貫して動作します。バーが、モデルにできないことをできると示すことはありません。

ProのClaude Opus 5.5は、独自の段階を持つモデルです。エフォートはlow、medium、high、xhigh、maxの段階で、思考は常にオンなので、Offはありません。

ProのGemini 4 Argonは、Low、Medium、Highに対応しています。常に思考するため、OffはLowとして動作します。

サブエージェント

Perchはターンの途中でヘルパーエージェントを起動でき、それらがどのモデルで動くかはあなたが選べます。デフォルトはInheritで、メインの作業をしているモデルに従います。別のモデルを指定すれば、モデルに自分の作業を自己採点させるのではなく、あるモデルの作業を別のモデルにチェックさせられます。

この設定は、バックグラウンドに委任したエージェントにも適用されます。モデルを指定すると、ルーティングを自動のままにするよりもコストが高くなります。

全体像についてはサブエージェントを、四つのマルチエージェントモードの違いについてはオペレーターとエージェントを参照してください。

スキル

Perchは、関連するときにだけ読み込まれる、オペレーター向けスキルのパックを備えています。ワークスペースのナビゲーション、GitHubとgit、ドキュメント、スプレッドシート、プレゼンテーション、PDF、図、リサーチ、データ品質、ブラウザ操作です。それぞれが特定の種類の作業のための指示と推奨ツールのセットで、メタデータは低コストで走査でき、完全な指示は一致したときにだけ読み込まれます。

各スキルには検証基準もあり、結果を渡す前に何を確認しなければならないかが定められています。スキルの一覧と選ばれ方については、スキルを参照してください。

プロジェクトのルール

Perchは毎ターン、フォルダ内の.perch/PERCH.mdと.perch/rules/から常設の指示を読み込み、さらに~/Documents/Perch/PERCH.mdにあるグローバルなマニュアルも読み込みます。そこに書いたルールは、Perchのデフォルトよりも優先されます。

プロジェクトファイル、永続メモリ、修正からの学習がどう組み合わさるかについては、メモリを参照してください。